ビントゥイの旧家

ビントゥイの旧家
     

概要

名称:ビントゥイの旧家 Nhà cổ Bình Thủy

料金:無料(建物の中を見学する場合は20,000 VNDの入場料がかかる)

電話番号:0292 3841 127

所要時間:60分

営業時間:8:00 AM - 4:00 PM(変更の場合あり)

Email:baotangthanhpho@gmail.com

住所:144 Đ. Bùi Hữu Nghĩa, Bình Thuỷ, Bình Thủy, Cần Thơ

https://goo.gl/maps/nmdheweVGatfeaPW6

 

ビントゥイの旧家は築100年を超える古民家で、戦時中の爆撃を経験しながらも、現在に至るまで当時の建築をほぼそのままの形で残しています。 東洋と西洋の文化が入り混じった当時の独特な建築が有名で、ジャン=ジャック・アノー監督のフランス映画「愛人/ラマン」の舞台として撮影に使われました。

 

 


 

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カントー市ビントゥイ区のブイフウギア通りにある、この「ビントゥイの旧家」は、地域の歴史を探索するのにぴったりの名所です。カントー市に残るフランス様式の住宅の一つで、現在は国の遺産として認定されています。

 

この家は1870年頃にズオン家(Dương)によって約6,000 平方メートルの敷地に建てられ、20世紀初頭に今の姿に建て替えられました。この家の最初の所有者はズオン・ヴァン・ヴィ氏(Dương Văn Vị)で、先祖を崇拝するための家として建てられました。彼の子孫であるズオン・チャン・キー氏(Dương Chấn Kỷ)は、知的で裕福な実業家であり、高い美的センスと創造性を備えた地主でもあった彼は、父親が残した作品(家)の修復と発展を続けました。それが今の「ビントゥイの旧家」の原型となっています。現在は家族の6 代目子孫であるズオン・ミン・ヒエンさんが管理しています。

 

この家は南部の多くの古民家とは異なり、東洋と西洋の文化が融合した独特の建築様式であることが特徴です。入口のゲートをまたぐと赤い中国タイルで舗装された広い中庭があり、蘭などの観葉植物が植えられています。ズオン家の5代目は蘭の愛好家で貴重な種類の蘭を数多く集めており、蘭愛好家のグループも設立しました。 そのため、この家はビントゥイ蘭園とも呼ばれることも。

 

家の中は地面から1メートルほど高くなるように設計されていて、中に入るための四つの階段が設置されています。そのため室内には扇風機やエアコンはありませんが、家の中が外よりも涼しくなってます。ズオン家の義理の娘、ゴ・ゴック・リエンさんによると、家をシロアリから守り、涼しく乾燥した状態に保つために、基礎の下に10センチ以上の塩が埋めてあるそうです。

 

内装も非常に特徴的です。 家のフレームはフランス式に設計されていますが、装飾や家具の配置はベトナム風。床一面には黒と赤のバラの模様が描かれた、フランスから輸入されたセメントのタイルが敷かれています。家の中心の最も厳粛な場所には、金で縁取られた朱漆塗りの祖先を祀る祭壇が置かれています。祭壇をはじめベッドとキャビネットには、当時の人々の日常生活を象徴する装飾が彫られています。エビ、カニ、キジ、あんず、蘭、菊、竹、蓮、龍、ユニコーン、亀、鳳凰などが見られます。

 

他にも、ビントゥイの旧家には、代々受け継がれてきた貴重な骨董品も保管されています。6列に配置された合計24本の黒い鉄木の柱、大理石の表面を備えた中華のテーブルと椅子セット、ルイ15世に遡るフランス風のサロン、18世紀に遡るシャンデリアは特に目立ちます。

 

そしてこの家は「Người đẹp Tây Đô (A Beauty of Tay Do)」「Những nẻo đường phù sa (Alluvial Ways)」そして世界的に有名なフランス映画である「L'amant (愛人/ラマン)」など、多くの映画の撮影場所としても使われてきました。今でもロケ地巡りのため訪れる方々が絶えません。

 

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青いエナメルの花瓶が部屋のいたるところに飾られています。

 

奥には家の所有者の写真と映画「恋人」に関する文書が展示されています。

 

参考:

https://canthotourism.vn/vi/nhacobinhthuy

https://canthotourism.vn/en/nhacobinhthuy